M&A会社の選び方

ポイント4.M&Aコンサルタントを見極めるための3つのチェックリスト

今回の記事は、これまでのポイント1~3を総括して「M&Aコンサルタントを見極めるための3つのチェックリスト」を整理してみました。

ここがM&A会社を選ぶコツそのものと言っても過言ではありません。

しかし、なぜM&Aコンサルタントの見極めが重要なのか、その理由が分からないことにはこのリストも意味がありませんので、これまでのポイントを思い出しながら読んでみて下さい。

3つのチェックリスト

チェック1.「経験値」を見る。

チェック2.「誠実さ」を見る。

チェック3.「業務状況」を見る。

 

チェック1.「経験値」を見る。

1つ目のチェックポイントはコンサルタントの「経験値=知識・経験」を見ることです。

これは「ポイント2.M&Aサービスの質は会社の大きさでは決まらない「3つの理由」」でも触れていますので、合わせて確認してみて下さい。

具体的なチェック方法ですが、過去にコンサルタントが手掛けた案件(※会社が手掛けた案件ではありません)について聞いてみて下さい。

特に以下のスキーム・エピソードについて具体的でリアルな話が出てくるようであれば、経験・知識があると判断しても概ね問題は無いでしょう。

経験値を確認するための質問事項

✔件数

✔業種

✔スキーム(株式譲渡、事業譲渡、合併、等のことです)

✔M&A業界の経験年数

✔M&Aでヒヤリとしたエピソード、等

✔破談となってしまった事例、等

チェック2.「誠実さ」を見る。

チェック1で無事に経験値があることが分かってもそれだけでは不十分です。

パートナーとして信頼に足るコンサルタントへ依頼するのであれば、「誠実さ」は外せません。

営業トークだけでなく、「不都合な事実」を話してくれるのかどうかがここでのチェック内容です。

誠実さの確認方法

✔売却価格を相場の倍で売りたいと伝えてみる。

✔価格以外の希望条件について、多少無茶な条件を伝えてみる。

 

なぜ上記のような質問をするのでしょうか!?

それは、とりあえずオーナー様と契約したいだけの営業マンを見極めるためです。

誠実なコンサルタントであれば、怒らせることを覚悟で「相場から掛け離れた価格」や「無茶な条件」はまず通らないからM&Aは考えない方が良いといった話をしてくるはずです。

M&Aとは買い手がいて初めて成立するものですから、会社をお譲りする日まで様々な条件交渉が出てきます。

聞こえの良い話しかしない営業マンは、オーナー様に伝えたくない買い手の意向を隠したり、オーナー様の会社に関するマイナス情報を買い手に隠したままM&Aを進めてしまい、後々大きなトラブルに発展することもあります。

そうなってしまっては、進めてきたこれまでの話が全て水の泡となってしまいます。

経験値があると判断できても、このような対応をするコンサルタントはパートナーには相応しくないと思いますので、ここはしっかりと確認してみてください。

 

チェック3.「業務状況」を見る。

チェック1・2で「良いコンサルタントが見つかった!」と思ってもまだ終わりではありません。

最後にそのコンサルタントの業務状況を確認しましょう。

業務状況を確認するための質問

✔ノルマはどの位あるのか?

✔1か月でどのくらいの顧客と会うのか?

この質問で把握するポイント

ポイントは「年間の目標売上(ノルマ)に対して、オーナー様が支払う手数料はどの位の割合なのか?」です。

目安は年間目標の15%~20%位と覚えて下さい。

これを下回ってくるようであれば、M&Aコンサルタントの業務が多忙になる可能性があると判断できます。

多忙ということは、当然ですがスキルがあり誠実なコンサルタントであろうが、オーナー様の対応が手薄になる可能性が高いです。

M&A会社にとって収益性低いから、という理由でほったらしにされるオーナー様も珍しくありません。

また、担当のM&Aコンサルタントが多忙だからという理由で、担当者がコロコロ変わることもM&A会社の中にはありますのでその点も良く注意してチェックしてみてください。

まとめ

この記事では、「M&A会社を選ぶ4つのポイント」の中でも最重要になる「M&Aコンサルタントの見極め方」について書きました。

私自身がM&A会社で働いて得た「オーナー様の生の声」、「M&A会社の実態」、「競合他社出身のコンサルタントの話」から作り上げていますので、有効な方法であると自負しています。

M&Aコンサルタントの見極めが最も重要ですので、チェックリストを活用して、良いコンサルタントに出会っていただきたいと思います。

【チェックリスト(再掲)】

チェック1.「経験値」を見る。

チェック2.「誠実さ」を見る。

チェック3.「業務状況」を見る。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!